割り注

割り注の例

 註にはもう一つ、本文の1行の中に小書きで2行の注釈を埋め込んだ割り注があります。これを実現するには藤田眞作さん作のwarichuパッケージが必要です。
 こちらもTeX Liveには含まれていません。配布ページの中のwarichu.styをクリックしてダウンロードするか、あるいはパッケージ全文が表示されたらそれをコピーし、「warichu.sty」の名前で作業フォルダに保存してください。

 その上で\usepackage{warichu}すれば準備完了です。コマンドは、縦書き用の\twarichu{注をつけたい箇所}{注本文}です。この場合は以下のような感じですね。

\twarichu{いささが}{いささがは原文ママ}空腹の模様でもある、

 ところがこの時、注本文の字数が奇数だと、なぜか2行目が組まれないという現象が起こります。

2行目の欠けた割り注

 ラディカルな解決法はちょっと見つからなかったので、小手先の方法に頼ります。つまり本文を無理矢理偶数にします。文を書き換えるか、適切な位置に全角スペースを一個挿入してください。一番上の画像は「が」と「は」の間に手でスペースを入れたものです。

 トータルの字数を偶数にすれば、このようにきちんと組んでくれます。

4文字の割り注

位置の修正

 画像を見て気づいたかと思いますが、この割り注、フォントサイズによっては中心からずれてしまいます。修正方法はwarichu.styを書き換えることです。192行目からを以下のように書き換えてください。

\newdimen\twari@tbaselineshift
{\warisize \let\twari@tbaselineshift=\tbaselineshift%
\dimen3=\ht2 \divide\dimen3 by2
\dimen4=\dimen3
\advance\dimen3 by.65\twari@tbaselineshift
\advance\dimen3 by-.0zw
\advance\dimen4 by-.65\twari@tbaselineshift
\advance\dimen4 by.0zw
\dp2=\dimen4\ht2=\dimen3\box2}}%
位置の修正完了

参考

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